前の記事の続きです。
11 夢の上 夜を統べる王と六つの輝晶
夢売りが夜の王に話す六つの叶わなかった夢。1～2巻を読み(3巻は未読)一番好きなのは一話目の夫婦の話。幸せに暮らしていた夫婦が、過酷な運命を受け入れ二人で寄り添いながら生きていく様子に心打たれました。特にラストシーンは涙無しでは読めない...久しぶりに本を読んで号泣したくなりました(家族にぎょっとされるので号泣するのは我慢した笑)。このような生き方を恐らく本人達は後悔していないのでしょうが、一読者としては何とかなってほしかったなと、美しくも切ない結末に胸が締め付けられました。
12 カタブツ聖騎士様は小悪魔な男装美少女に翻弄される
前半はコミカルに、そして後半は思いもよらぬスケールの大きな話になっていく展開が面白かったです。それだけでなく登場人物が皆魅力的なのがいい。男装の美少女ヒロインと地味顔(笑)ヒーローのやり取りが楽しかったです。ヒロイン両親や先代聖女にも秘められたドラマがあり、その辺りのスピンオフがあったら読みたいと思いました。
★大人向け小説(TL)なのでご注意ください。
13 捨てられ男爵令嬢は黒騎士様のお気に入り
不憫なヒロインが幸運を掴むお話は大好物です。このお話は特に、ヒーローのヒロインへの溺愛っぷりが疲れた心を癒してくれます。手をいつも繋いでいるのもいいし、魔法でヒロインの濡れた髪を乾かしてくれるのもいい。ヒロインが幸せになるだけでなく、その能力故にしんどい思いをしていたヒーローがヒロインと出会って救われていくのが良かったです。今度続きが出版されるので楽しみです。
14 傷心公爵令嬢レイラの逃避行
前述した通り不憫ヒロインが主役の本はつい手に取ってしまうのですが、このお話はヒロインが逃げた先で出会ったヒーローも重い愛を捧げる人だったのが意外で、ハラハラしながらも面白かったです。そしてルイスの病みの深さよ...。ルイスの取った行動が衝撃的で、
ヤンデレの究極の愛の形を思い知りました。イラストも素敵。特に2巻表紙のルイスの目！
15 ずっとあなたを愛してた
トラウマに苦しむ国王を支えるため、女性として愛される幸せを諦め王妃になったヒロインと、そのヒロインにずっと想いを寄せていたヒーローの10年愛。ヒロインが献身的でかつ芯の強い素敵な女性でした。お互い想いあっているのにその気持ちを声にしてはいけない二人の姿が切なかったです。そして自分が回復した後は二人が結ばれるように働きかける国王も良かったです。三人ともお互いを大切に思っているのがわかる、とても優しい物語でした。
★大人向け小説(TL)なのでご注意ください。
